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ビジネス ■第2582号《2010年10月16日(土)発行》
ツイッター、観光業界は情報収集や集客に利用
全旅連のツイッターページ
著名人のほか、企業や自治体が「つぶやき」を発信でき、インターネット上で手軽にコミュニケーションを図れるとして話題を集めるミニブログ「ツイッター」。観光業界でもツイッターを利用して、情報発信や集客につなげようという試みが進んでいる。注目度の高さからさまざまな活用法が期待されるなか、各企業、団体とも効果的な利用法を求め、試行錯誤を繰り返しているようだ。
観光地の生の情報をリアルタイムに伝えるツールなどとして都道府県の観光連盟も利用を始めた。このうち福井県観光連盟は今年6月から「つぶやき」を開始。「県外客への情報発信、県内客の地域の魅力の再発見のきっかけとなるのではと考えた」と同連盟の坪川拓夫氏。主に連盟主催のイベントや、各市町村でのイベントの告知などに活用する。7月からは「#fukuinow」というタグを付けた福井県に関するつぶやきを収集し、リアルタイムで表示できるウェブページ「ふくいなう。」を設置。ツイッターユーザーでなくとも簡単につぶやきを閲覧できるようにした。
広島県観光連盟は、今年3月のサイトリニューアルに合わせ利用を開始。連盟の会員市町村や企業がイベント情報などを連盟サイト上の会員用ブログに書き込むと、書き込みがあったことが同連盟のツイッターアカウントでつぶやかれるようにしている。
旅館・ホテルでの活用も進む。全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(全旅連)は、同会のホームページ「宿ネット」に興味を持ってもらう動機づけとして、7月からツイッターでの情報発信を開始。さらに宿ネット内にツイッター用のページを設置し、会員施設がそれぞれ書き込んだつぶやきをまとめて表示できるようにした。
旅行会社のうち昨年12月に公式アカウントを取得、現在は5つのアカウントを併用し情報を発信するのは、近畿日本ツーリスト(KNT)。同社は子連れ旅や女性の旅、学生旅行などについてのブログの書き込みとツイッターを連動させ、より多くの情報をツイッターで流している。ウェブ限定商品のタイムセールの告知や割安な商品についての情報の発信も行う。
日本旅行は、ツイッターから同社ウェブサイトへの誘導を図ろうと1月からツイッターを始めた。今月中には同社の旅行情報サイト「旅ぷらざ」内で展開するご当地マップを使った特集で専用アカウントを取得し、該当地域に関わるつぶやきを引用したり、ユーザーとのコミュニケ—ションを図ったりすることで、生の情報発信を進める考えだ。
昨年9月からツイッター上のキャラクター「つぶやき娯レンジャー」を設定し、キャラクターがつぶやく形式で、人気宿ランキング情報や全国の土産品情報などを発信する楽天トラベル。9月からは新たな取り組みとして、テーマとなる都道府県での旅の思い出やショートストーリーを募集し、それを基に宿泊プランを作る「140文字の恋文(ラブレター)」企画を始めた。第1弾の北海道編では168作品の恋文がツイッター上に投稿され、優秀賞、特別賞に選ばれた恋文をイメージした宿泊プランを発売した。「旅館・ホテル、ユーザー、当社の3者で展開できるツイッターの特性を生かした取り組み」と楽天広報担当。12日からは石川県内の6施設と連携して、第2弾を展開し始めた。
一般消費者への情報発信やコミュニケーションのためのツールとして期待され、各社、各団体が工夫を凝らすツイッター。返信しやすく、やり取りが見えやすいツイッターの利点を生かし、KNTなどではカスタマーサポートへの活用などの可能性も想定する。
しかし集客や販売拡大を目的とした取り組みについては「タイムセールの告知などではそれなりに反響はあるものの、話題性の割に効果は出ていない」(旅行業関係者)、「フォローしているアカウントが多いほど他のつぶやきに埋もれてしまいやすいため、フォロワーの数イコールつぶやきを見た人とは言い切れず、広告効果は薄い」(観光連盟関係者)など、効果を疑問視する声も多い。また本来の業務を行いながらつぶやきや返信を行っている担当者がほとんどであるため、ツイッターの特徴である即時性をどう担保するかにも腐心しており、まだ課題は多いようだ。
「ゆるく」つぶやき 交流の輪が拡大
「自分も楽しめる範囲で、あくまでも『ゆるく』つぶやいている」と話すのは、ふきや(神奈川県湯河原温泉)の若女将、山本まり子さん。友人に勧められ昨年11月に始めるまでツイッターについてあまり知らなかったという山本さんだが、現在では4500人以上のフォロワーを持つ。
山本さんのつぶやきは、1日2、3回のこともあれば、10回を超える日もあり、多いとは言えない。内容もブログの更新情報や旅館のこと以外にも個人的な出来事や感想など幅広い。ダイレクトメッセージでの問い合わせに対しては割引サービスなども行っているが、「基本的に営業色は出さない」と山本さん。しかし、フォロワーとの何気ないやり取りから話がふくらみ、常連客ではないフォロワーの「行ってみたい」との書き込みが予約につながったり、ウイスキーなどの話題から40人ほどの予約が入ったりしている。
山本さんは「当館を知らない人や、同じような興味を持つ人との思いがけないつながりができる点がツイッターの魅力。他愛のないコミュニケーションを重ね個人的なつながりができることが、ひいては宿への興味につながってくれればありがたい」と話す。
◇ツイッター◇
ツイッター社が提供する、インターネット向けミニブログサービス。アカウントを作成すると、自分専用のサイト「ホーム」が作成され、自分のつぶやき(ツイート)と、自分が読者登録(フォロー)しているアカウントのつぶやき、他人のつぶやきの引用を時系列順にまとめて閲覧できる。つぶやきを読むためにフォローしてくれているアカウントを「フォロワー」という。フォロワー同士では、他の人は読めないダイレクトメッセージ(DM)を送ることができる。
全国企業の景気DI、2カ月連続で悪化
帝国データバンクはこのほど、全国企業対象の景気動向調査の、今年9月分の結果を公表した。それによると、同月の企業の景気DI(0〜100、50が判断の分かれ目)は前月比0.5ポイント減の32.7で、2カ月連続で悪化した。円高、外需の減速に加え、エコカー補助金など政府の政策支援の終了も下押し要因となり、「国内景気の失速は鮮明で、踊り場局面に入りつつある」と同社。業界別では、旅館・ホテルが同4.6ポイント悪化した。
調査は全国企業2万2707社を対象に行い、1万1349社から有効回答を得た。
DIを10の業界別にみると、建設、不動産、その他の3業界以外で前月から悪化した。
サービスは同0.5ポイント減の33.1。2カ月連続で悪化し、10業界で唯一、リーマン・ショック前を下回る水準が続いた。この中で「旅館・ホテル」が同4.6ポイント悪化の27.8。「娯楽サービス」(30.7)も同1.2ポイント悪化した。
小売は同1.4ポイント減の31.8。2カ月連続で悪化した。エコカー補助金が9月7日に終了したことで、「自動車・同部品小売」が同10.8ポイント減の31.9と、02年5月の同調査開始以来、最大の悪化幅となった。
製造は同0.6ポイント減の35.3で、サービスなどと同様、2カ月連続で悪化した。欧米の景気減速や円高などの影響で「電気機械製造」「輸送用機械・器具製造」が2カ月連続で悪化。「飲食料品・飼料製造」「繊維・繊維製品・服飾品製造」も残暑による秋冬物需要の伸び悩みなどで悪化した。
企業の規模別では、大企業が同0.5ポイント減の34.3、中小企業が同0.5ポイント減の32.2とそれぞれ悪化したが、小規模企業が28.8で、前月と同水準となった。
10の地域別では、近畿が前月から改善、九州が同水準となったほか、8地域が悪化した。南関東は同0.6ポイント減の34.0。10地域中の首位を維持したが、外需の減速や内需の停滞で、2カ月連続で悪化した。
東海は同0.8ポイント減の32.5。自動車や電機など多くの業種で悪化し、9カ月ぶりに悪化した。前月に1年11カ月ぶりに全国水準を上回ったが、再び下回った。
九州は前月と同水準の32.1。このうち宮崎(23.3)は口てい疫で人と物の流れが停滞した影響の払しょくに至らず、同0.7ポイント減と3カ月ぶりに悪化。47都道府県で4カ月連続の最下位となった。
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