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 ■観光業界人インタビュー 第2477号≪2008年7月26日(土)発行≫掲載
目標は旅館のコンサルティング


ファーストキャメル
代表取締役
林垣恵太氏

──国内の宿泊予約サイトが寡占状態にある中、昨年6月に新規参入した。経緯は。
「旅行会社の会員制リゾートクラブ事業部に11年いた。独立して立ち上げたリゾートに特化した会員制旅行クラブに、富裕層のシニア会員が約1500人いた。平均年齢は約55歳。高級旅館・ホテルの利用率が年間5〜6回。その顧客をベースにビジネスモデルを転換して宿泊サイトに参入した」

「名古屋市にある旅館ホテルHP制作会社のアビリティコンサルタントが、自社で宿泊予約サイト参入の準備をすすめていた。開発中のシステムを丸ごと譲ってもらった」

──らくだ倶楽部の特色は。
「高級旅館・高級リゾートホテルに特化していることと、電話予約比率が30%と高いこと。高価格帯になればなるほど、説明を受けて納得した上で申し込みたいというお客様が増えるようだ」

──シティホテルは。
「当面は高級旅館と高級リゾートホテルに集中する」

──飲食店も経営している。
「03年に飲食店を始めた。業態は中華、串焼き、お好み焼き。全部で6店舗ある。接客サービス業なので旅館とは共通点がある。人材確保やコスト管理などの話題で旅館経営者と話しがあったり、共感を覚えたりすることも多い」

──サイト名「らくだ倶楽部」の由来は。
「らくだはオアシスを求めて集団で移動する動物。社名のファーストキャメルは『先頭のらくだ』の意味。困っている人を助けるビジネスをしたいという発想が根本だ」

──高級宿泊サイトで先駆者の一休をどう見ているか。リゾートに強い、じゃらんnetは。楽天トラベルは。
「一休は高級ブランドとして確立している。宿にも消費者にも浸透している。サイトの作り方も大変参考になる」
「じゃらんは本当に強い。販売力もあるし、営業担当者が頻繁に宿をまわっている」
「一休、じゃらんの人気宿ランキングの上位に入ると大変な勢いで予約が入ると、多くの宿から聞いている」
「楽天はホテルに強いが、利用層では競合していない」

──開設初年度の決算が8月末。業績の見通しと目標は。
「08年8月期の取扱高は約16億円の見込み。09年が32億6千万、10年は52億8千万円の目標を掲げている」

──手数料率は。
「サイト経由が8%で、電話予約が15%。平均すると9.5%位。初年度の収入は1億5千万円程度だ」

──社員数は。
「トラベルは17人。少人数で大変だがこの仕事が本当に好きな社員が集まってがんばっている。らくだ倶楽部のサイトには『スタッフブログ』も設けている。他の宿泊サイトにはない特徴だ。利用者のクチコミコーナーもある」

──クチコミの掲載をいやがる宿もあるのではないか。
「クチコミがあるからサイトで予約するという人は多い。必要だと思う」

──現在の契約宿数は。
「高級旅館が340軒で、高級リゾートホテルが30軒。09年12月までに800軒をめざしている」

──現在の利用者層は。
「会員が約10万6千人。利用者の平均年齢は43歳。平均客室単価は7万2800円で、内訳は一人あたり平均客室単価2万6千円、平均宿泊人数2.8人だ」

──将来の目標は。
「地域の活性化につながる旅館のコンサルティングをやりたい」

【プロフィール】
はやしがき・けいた
98年7月、11年間勤務した旅行会社を退社。99年9月、ファーストキャメルを設立し、代表取締役に就任。会員制リゾートクラブの運営を開始。07年6月、高級旅館・高級リゾートホテル予約サイト「らくだ倶楽部」を開設。45歳。


【聞き手・江口英一】
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